不景気の足音 2018 4 8
新聞やテレビでは、
「この4月から相次ぐ値上げ」というニュースが多かったと思います。
これは、原材料価格の高騰や人件費の上昇によって、
食料品や日用品の値上げが相次ぐというニュースでした。
しかしながら、アルバイトの賃金は上昇しているが、
正社員の給料は、ほとんど上がっていない状況なので、
景気を大いに冷やす可能性があるでしょう。
商品の値上げというと、インフレを連想しますが、
このようなインフレは、
「コスト・プッシュ・インフレ」というもので、
「悪いインフレ」と言われるのものです。
運が悪ければ、「スタグフレーション」を引き起こす可能性があります。
日本は、「スタグフレーション」の入り口にあるかもしれません。
「よいインフレ」とは、
「デマンド・プル・インフレ」というもので、
需要が強いことによって、商品価格の上昇を引き起こすものです。
これは、高度成長時代の日本や、
経済が絶好調だった時代の中国を連想すると、わかりやすいでしょう。
現状では、正社員の給料は、ほとんど上がっていない状況なので、
商品の値上げとなると、節約や不買につながるでしょう。
つまり、必需品のみ買い、不要なものは買わないという消費行動となるでしょう。
需要が弱い状態で、
商品価格の上昇は、「悪いインフレ」となるでしょう。
これは、スタグフレーションの入り口にあるかもしれません。
いったん、スタグフレーションになってしまうと、
非常に厄介なことであり、
有効な経済政策も金融政策もありません。